便所サンダルをめぐる冒険 ～前篇～
今回はちょっと語らせて下さい。
先日、ぼくの家にあるサンダルが壊れました。
もう修復不可能なたぐいの壊れ方でした。
（上の画像はそのサンダルと同じメーカー・同じ型のものです。
実際に履いていたサンダルではありません。）
ぼくが大学進学の時に岡山のトポスで買ったサンダルです。
だからもう、かれこれ２０年、お世話になった思い出深い奴です。
世間では便所サンダルとか、ギョサンとかいわれるタイプのサンダルです。
ぼくはそれと、コンバースのローカットとバンズのスリッポン、
その３つをローテーションして大学に履いて行ったものです。
お世辞にもカッコいいとは言えないサンダルでしたが、
その履き心地と気を遣わなくてもいい値段に、
ぼくは全幅の信頼を寄せていました。
しかし、２～３年前から、徐々にそのサンダルが蝕まれていきました。
裏のソールの溝がほとんど無くなり、あちこちが切れ始めたのです。
でも、ナンとかカンとか履けていたので、
主に「洗濯物を干す時に使用する外履き」として使用していました。
ぼくはもちろん、妻も子供たちも手軽に履いていました。
「そろそろ買い替え時か・・・。」
今年に入り、ぼくはホームセンターに行くたびに、
同じタイプのサンダルを探しました。
簡単に見つかるだろうと高をくくっていたのですが、
これが見つからない。
ナフコ、グッデイ、コーナン、古い靴屋、やっぱり無い。
似たようなもの、同じメーカーの物は見つかるのに、
同じ形の同じ色の同じメーカーのサンダルは見つからない。
「飲食店によくある便所サンダルじゃねーか。」
そう言われたら返す言葉が無いのですが、
他のメーカーのものを履いても、なんかしっくりこない。
こうなると余計に今のサンダルが欲しくなる。
これを繰り返して半年以上、とうとう本家のサンダルがぶっ壊れてしまいました。
どこにでもありそうなサンダルが、どこにもない。
そしてここから、便所サンダルをめぐる冒険が始まるのです。
いや、始まりません。
でも、続く。
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